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診療日記ブルー


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ハイゼンベルクの不確定原理 2004年03月06日(sat)

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 21世紀の技術がどこまで進んでいくのかは分からないが、最近よく聞く「ナノテクノロジー」というものの向かっているゴールは、分子や原子といった大きさのスケールで物質を制御することである。素粒子の大きさに迫るミクロな世界では、もはやニュートンの力学は成り立たない。 量子力学は、素粒子に特有な性質を記述するのに最も適している。1927年、ハイゼンベルクは不確定性原理というミクロの世界を支配する法則を発表した。 ハイゼンベルクの不確定性原理とは、小さな粒子の位置と速度を同時には測定できない。という内容である。小さな粒子の位置を測定しようとして光を当てると、その小さな粒子は光子との衝突によって跳ね飛ばされてしまう。 あまりに小さいため、わずかな作用でも大きな影響となって現れるからだ。 仮に、その小さな粒子から反射して戻ってきた光子を観測したとしても、その場にあったはずの小さな粒子は、すでに速度を変えて逃げ去っている。不確定原理は、観測の技術的限界を超えて、実は本質的限界であることが知られている。 位置と速度の同時測定は、観測技術が向上すれば精度が増すといった性質のものではなく、原理的に不可能であるという。


 いかに科学が進んでも、下顎の位置を決定させる根拠は存在しない。そして3次元のような装置で動きを正確に計測しても意味がないことがわかる。決定する要素として逆に不確定にさせる要素を消去させていくことも必要になる。
 マイナス部分をつねに0にしていく。
身体は漫然と生きていない。必ずシカより一歩も2歩も先の手をつねづね考えている。中心の軸をはずさないよう、自らの力に委ねることである。自然な治癒能力を妨げているものは、科学と呼ばれるものであってはならない。医療の進歩は恩恵を受けることで安住し自らの努力をスポイルさせていはいけないことなのである。

 シカの例でいえば、緩い総義歯の内面をリベースするとかえって合わなくなるのは、歯の展開角が身体の軸を呼応しなくなることに気が付いていない。そのまま噛む高さを自体を変えれば、噛む歯の咬合面すべて変えなくてはならなくなる。
 無駄に高径を変えることで新たなズレを呼び戻させてしまうのだ。せっかく長い時間掛けて自らのソシャクサイクルを構築し経験を蓄積させたものを、シカで壊してしまう。シカで触れば触る程ゴールに対して遠ざかってしまうのです。もちろん余計なこととしての代表例がスプリントです。

 だから障害になるものを、取り除くことで自ら正解に近くなる。正解に近付くように、治療でコントロールされていますか?目指すものはゴールですか、それとも破壊ですか。最後になって気が付いても手後れなのです。

 手で顎を押したり、噛む時に何かを介在させれば、確実に正しい咬合は逃げていきます。さらにシカで確実に誤差を大きくしていくのです。 そういうことは、もっともしてはいけないことなのですから。下顎の位置を決定させる根拠がないのは、最初から脳の決めた降ろした位置が最終決定と相場が決まっているからなのです。シカの選ぶ場所よりも確かなのです。
 やがてわからないといって装置をシカではめられると、見かけはヒトですが重力の影響を受けない宇宙人の姿になっているのです。


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