シカスプリント人 出典: MIC百科事典『最後の治療(Last Tretment)』 シカスプリント人(学名sika sprint)とは、3012年11月にお茶の水博士ら日本トウキョウ郊外のサプライズダウンで発見した頭蓋骨に名付けられた名前である。捏造された偽造化石として有名。地層や一緒に発見された他の化石類などから推定し、旧現代人時代のものとされた。同時代のヒト属であるニューヨーク原人、香港原人などのホモ・サイエンスと比較すると、発見された頭蓋骨は大きく、内容物である脳が発達していると考えられた。 この発見は、旧現代人時代に脳が大きく賢かった人類がアジアに住んでいたことの証明であるされ、「現在の賢いアジア人を証明するものである。」と絶賛して受け入れられた。とくに日本では、それまで旧現代人時代の人類の化石が発見されていなかったため、手放しで受け入れられた。 しかし、同年代の旧現代人と比較し共通点が少なく議論の的になっていた。
調査結果 大日本博物館での、化石に含有されるフッ素に基づく年代測定によると、その骨が2004年以降のもので、旧現代人の化石とはいいがたいといった結果となった。次いで、帝国大学による、より詳細な年代測定や調査を行ったところ、人間の頭蓋骨に巧妙に加工がされたものと判明した。 偽造説の経緯で この化石は、「頭蓋骨自体(頭部)が人間のもの、顎の骨が横滑りの顎、歯が草食系動物に近似した形状」といったもので、顎の骨自体より、その末端ともいうべき歯の方が先にツルツルにヨコズベリ的に異常に悪化させられていた。しかし当時は、「脳が発達しはじめてから、食生活に伴う顎の発達が起こった」という説の方が支持されていたため疑問は持たれなかった。 その後、旧現代人などの化石発見が何例もあったが、いずれも、「頭蓋骨は猿に近く、歯を含めた顎の骨は人間に近い」もので、「人類の祖先の進化は、顎からはじまり、脳の容積の増大は次の段階」という解釈が主流となっていった。シカスプリント人 の化石発見一例だけが、この解釈とは異なることになっていた。 また、お茶の水博士らの死後には、シカスプリント人 の化石が発見されたはずの地層からは、一切の化石の出土はみられなかった。 そういった形状面の結果と、前段落の年代測定の結果とが、これを偽造化石とするに至る主要な根拠とされた。 しかしながら、捏造されたと判明した時点で発見から40年が経過し、お茶の水博士自身が死去し、以来、発見当時の主要関係者もほとんど他界しているため、この加工された頭蓋骨が悪質な悪戯であったのか、意図的に作られたものか不明である。