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診療日記ブルー


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再生医療 2004年04月23日(fri)

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「質問」
今度は「再生医療」についてです。今現在の歯科治療は「元の健康な状態に戻す」という点においては、本当の治療とは言えないと思います。大変悲しいことです。 先日、これもメディアからですが(笑)「日立メディコが歯の再生医療に本格的に取り組み始めた」という情報を目にしました。「2005年には実用化、2010年には売上10億を目指す」とのことで私からすれば、かなり近い将来だなというのが正直な感想です。虫歯の穴がES細胞、または体性幹細胞の働きで元に戻る。失われた歯がまた生えてくる。夢のようですね。先生は私よりもっと正確で詳しい知識をお持ちだと思いますが、どうお考えですか?また、先生の実感としてこの再生医療が私たちの歯の治療に用いられるようになるのはいつ頃だと思われますか。

「答え」
 質問ありがとうございます。随分と再生医療という歯科の最先端の分野に渡って熱心に情報収集していますね、興味を持つことは大変けっこうなことだと思います。
 再生医療に関しては常に日頃こうみなさんに言っています、仮に植える方法が日常的にまで一般レベルに定着し始めても、それは、結局のところ、
 感謝のない人に100本歯を植えても「無駄だよ」って答えるしかしょうがないんじゃないってね。もしどうしても良い結果にこだわるのであれば、大事なことを忘れている。病気を通じ学ぶべきことをきちんと整理し十分な理解を深めていないということを示す。だからいくら打っても効果はないんです、ただし
そのことがいったんわかれば、101本目にうまくいくでしょう、それは始めてその人の意識が変わった代償として自分から正しく勝ち取った評価の証であるのです。100本と101本の理解の差は本当に極わずか、突き抜けて初めてわかるほどの薄さです。このように意識が変わらなければ、やみくもに行っても何も変わらないのです、変わらない状態で医師ががんばってもやはり結果は同じ。ここの所を忘れないで欲しいのです。最終的に治してがんばるのは自分自身の力であり、あくまで歯はその手助けにすぎないものなのですから。
 技術的にいつまでにできるのかは、単に物質の再生能力だけでなく、それを支配する脳とのマッチングであり、入出力を含めたすべてを「噛み合わせ」において、総合研究が進まない限りその先はないと見ています、単に口だけでなく全身との関連や、また脳に関しては歯との関連の研究はまったく進んでいないですし、このままだとちょうど今のインプラントの技術のようにいつまで立っても過渡期の治療にすぎないのではないのかなと思うこのごろです。
  図のように身体のコピーが不完全です。


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