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市波氏からの歯のおはなし 2004年09月30日(thu)

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「歯のおはなし」は、月刊ナースデータ第16巻11号に掲載されたものです。

歯のおはなし:「顎偏位症」について

「顎偏位症」とは
下顎の位置が本来の位置からズレることにより、医科全科にわたる症状のでる可能性を持つ疾患

特徴
・原因は口腔周囲にあるが、症状は全身に波及する
・日本では医科と歯科の連携が少なく,医学部では「顎偏位症」についての教育がなされていないため、的確に「顎偏位症」と診断されないことが多い。臓器別に治療を行う日本の医療体制に問題があり、患者さんがその犠牲になっている。(最近の調査では「顎偏位症」の55%が歯科以外の科を受診しており、歯科は口腔外科を入れて45%。歯科以外で最も多かったのは整形外科だった。・・・日本歯科医師会雑誌1995台13巻第11号P1710より)
・発症すると、治療は困難なことが多い。特に現代人は複数の原因が重複しており、原因究明の問診だけでも,長い時間を要する。
・歯科医師ならだれでも治療できるわけではない。顎偏位症の専門医が適当。
・咬合は、虫歯になって治療するほど、ズレる可能性が高いので、極力歯科治療を受けなくてすむように、口腔内の手入れをすることが重要。

治療方法
・問診、診査の結果、種々の治療方を選択する。大まかに述べると、咬合調整、口腔内に咀嚼可能な装置を装着する。両側で噛めるように歯科治療をする。日常の生活を改善する。(ヨーガ、歩行、悪い口の癖の改善)ワリバシによる治療法、市波治人氏の発案による対症療法であるが、ワリバシを用いて寝ることにより、症状が即効性に緩和されるのが特徴である。患者が自宅ででき、副作用もない。この治療法を取り入れている診療所は全国におよぶ。
やり方
・やや硬めの布団にあおむけに寝る(ヨーガの死者のポーズ)ベッドは不適当(柔らかいと体が沈み、効果がないため)枕が必要ならやや低めのもので、首筋を支えるように使用する。
・ワリバシを半分に割り、口角にのせる(唇で軽くくわえる感じ)強くかんではいけない。
・全身はリラックスした状態で、寝入るまでの約30分間ワリバシをのせる。寝入ってはずれたら、はずれたまま普通に就寝する。できればあお向けのままが望ましい。基本は全身が最もリラックスするヨーガの死者のポーズであるが、それにワリバシをのせることで、咬合から来る緊張が取れ、体の歪みがとれてくる。人によってはワリバシをのせた直後に種々の反応が出る。例えば、手足のしびれ・だるさが出たり、全身の血行がよくなるために熟睡してしまったり、ポカポカしたり、腰痛が取れる。あお向けで眠れなかったのが、眠れるようになる。自分の意思ではなく体が勝手にピクピクしたり、動き始める・・・のように、ワリバシを乗せることで,体がクルッタ咬合から開放され、体中の歪みが取れる過程の反応が様々にあらわれる。


 文章は原文のままです。独特の雰囲気がとても滲みでていますね。

市波氏の危惧する近代歯科治療の問題点をあげていましたね。

1.「エアータービン」
2.「水平診療」
3.「メタルボンド(陶材焼付前装冠)」

 車社会で、運動不足のため急速に衰え始めた現代人の体力と、古来からの食生活を捨て、手軽な食生活の依存で食文化を忘れた日本人の欧米化された食事のため、新しい日本人を作りだして、そして政府の無策状態で狂い始めた歯科医院の需給関係により、溢れ出したシカで安易な過剰なサービスと技術不足そして気軽に考えていたKR.に対するシカ治療での以上の3つが、ライフスタイルの変化や利便性をもとめた結果、噛み合わせを壊し身体をゆがめていく元凶となるものなのですね。

市波氏からのメッセージ
蝶が来なければ始まらないのです。

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