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歯牙と顎偏位の関係 2004年11月23日(tue)

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 歯がズレれば、顎がズレる。しかし、ズレについて言及している文献は少ない。シカが目にするものは、すべて終わった結果の終末状態をみているからだ。問題は、その過程に起こることがみえるかどうかである。
 やがて振り子は中心の軸を探求するため模索する。模索し安定したその姿こそ、シカが見た目で問題にしている姿なのです。求心性をさえぎらないように歯は崩れるようにねじれた後、さらに邪魔になるものが介在すれば、初めて本格的な「虫歯」になっていくのです。やがて、支えきれず崩壊していく歯が、日常来院する痛いという主訴であり、崩壊する原因は他にあるのです。いきなり、主訴の歯を治療してはいけない理由は、もうおわかりだと思います、さらに偏位を増長させてしまう結果になるからなのです。
 「偏位から戻るのか、それとも偏位していくほうなのか、わかっていなければ作戦もたてられない。」

 正中線は、歯の移動によっても必ずそこに変わらずにメルクマルとして現存している。みかけの正中にあわせると今度は身体が大変なのです。身体が捩じれてとても気分が悪くなる。体調は、敏感に変わりやすくなる。
 「歯列の正中だが、偏位時は身体の正中と違ってしまうようにみえる」

 脳が嫌うのは、傾きである。それでもあえてするのは、それ以上に嫌なことがあるためである。全体を合わせるために、身体が工夫をしている。たったシカのインレー1本で全体が変貌してしまうのは、そのためである。原因の起点となる歯をみつけだし、結果をもとにしてさらなる修正をはかることが先決である。

 天然歯の非常にすばらしい所は、どの面を向いても一様に使えるようにできている点にある。そしてあくまで従順な天然歯が一番移り変わりやすい。位置を変異しやすいのである。正しい治療は逆にそれを可能なかぎり利用する。天然歯は自らきれいに削れていたり、伸びたいときは伸びてと自由自在である、特に歯軸の傾斜させ合わせるのは大得意である。螺旋状に偏位しているのが、模型上の読み込みから歯軸のズレがよくわかる。
 「適応とは、傾くことだ。」

 偏位治療は、誰からみても確実に一定にみれる「方向の存在」を認識することから始まる。よって正しく歯を治せば、さまざまに戻る。

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