本題は、インプラントの咬合圧負担に付いてなのですが、
ブリッジや、義歯と同等またはそれ以上の負担が出来るのでしょうか?
わたしの治療した患者で、インプラント経験者の場合、
すべからく咬合圧は低く設定してあって、残存歯の負担過剰から、
インプラントはトラブルになっていなくても、対合歯の挺出や、
反対側のPの進行を早めているのでは?と言う症例ばかりです。
簡単に言うと、ちゃんと噛めていないインプラントばかりなのです。
これはインプラント成功に分類してよいのでしょうか?
>A good long-term prognosis of implant therapy is related to substained osseointegration and a proper mucosa/implant barrier protecting the bone tissue from factors released from the oral environment.
個人的な印象で恐縮ですが、インプラントについては結果のみが優先されているが果たしてそのbarrierが何によるものなのか?ナゼ歯牙の結合組織性接着よりはるかに脆弱なbarrierにもかかわらず“それで充分安全である”と言い切ってしまうのか?インプラントをした患者さんが将来的に抵抗力が何らかの原因で減弱した場合に他の治療法より大きな損傷をインプラントが与えてしまわないのか?
その辺を先生にお聞きしたかったのですが・・・。
先生のご紹介いただいた論文は動物実験および臨床研究の“結果”から導き出されたevidenceのように思うのは私だけでしょうか?
私見ではありますが、デンチャーの優位点は(インプラントと比較してですが)上皮の連続性にあると思います。
心内膜炎など口腔内細菌による他科疾患が医科でも大きく取りざたされるなかで、これは大きな優位だと思います。
10年後の予後はわかりませんが、バケツ冠がなぜ40年もつのか、コーヌスの支第歯が破折するのかはメカニズムにかんしてはある程度理解できます
確かに義歯も人工歯に硬質レジンを使用しているケースがほとんどです。
よって人工歯が磨耗してセントリックを喪失して、残存歯に多大な負荷を掛けて抜歯に到ったのではのではないか?疑われるケースが在りますし、当然顎位を変化していきます。
さらに歯槽粘膜は変化します。その場合、クラスプの係留歯に多大な負荷が掛かり抜歯に到ったのではないか?と疑われるケースが多々在ることも事実です。
これらの義歯は最初から噛み合わせの精度が低いレベルであり、実際正しい咬合であれば、最低限の咬耗ですみます、なんといっても人工歯を交換すること再度レベルを維持できます。
つまり大きなアドバンテージとして、修理しメインテナンスを容易にすることが、取りはずしにはあるのです。 いってみれば自分の歯を犠牲にするのではなく、義歯を消耗させることで助かるのです。義歯は10年20年の消耗品と考えればよいのです。
インプラントは実用品ではありません、残存歯に負担をかけていれば、残存歯が抜けていきますし、インプラントが過重を掛けられていれば、インプラントが持ちません、ようするに骨癒着しているものと、歯根膜で維持している天然歯とは「相反する」もの同士を口腔内に一緒にする感覚がよく理解できません。
あるKr.はこう言っています、タイヤがなくアスファルトの道路を走っているようだと。
あるDr.はこう言います、身体を騙さなくてはいけないのです。
どうも論文中の実験された動物と咬合が違うようです、ええでもいいんです、いまシカで日常的に実験されているのですから。
ブリッジ同様に動きを止めてしまえば他の残存歯の動揺が2倍になるのです。
ヒトなどの立体をつくるのは難しいのです、方向があるからです。