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危険への察知 2004年08月19日(thu)

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 あなたは今、とりとめのないことを思いながらいつものように道を歩いている。そのとき、強面の2人組の男が近づいてくる。ピンストライプのスーツにソフト帽、ツートンカラーの靴といういでたちで、バイオリンケースを携えている。即その場を逃げ出すかどうかは、この恐ろしげな2人組に何かされるかもしれないと妥当な推測を下すかどうかにかかっている。しかし、あなたがその場に止まっていれば、2人が久しぶりに会うシカゴに住むいとこたちで、バイオリンケースの中にはプレゼントと花束が入っていたということになったかもしれない。
 つまり、生きるか死ぬかは、差し迫る危機を正しく予測できるかどうかで決まるのである。さらにこうした予測はできるだけ早く行うべきだ。しかし、早すぎても、誤った結果につながる。したがって、苦痛を伴う結果を予測することは、単純な古典的条件づけよりもはるかに柔軟で微妙な過程なのである。神経科学者たちは、新規の刺激に対してどう脳が働くかをシミュレートする高度なコンピューターモデルをつくりあげてきた。問題は、こうしたモデルが理論の域を出ないことである。脳が実際にどのように苦痛やその予測に関する情報を処理しているのかについては、さらにわからない部分が多い。テスト中の被験者の脳を機能的磁気共鳴映像法で調べた。すると実際、脳はまさに期待通りのやり方で情報を処理していることがわかった。腹側線条体と呼ばれる脳領域が、忌避学習に重要であることを突きとめ、不確実で刻々と変化してゆく現実世界において、脳がいかに不快な状況の予測に適しているかを示している。


 脳は優秀です、しかも大変正確に物事を捉えます。しかし、それは頭で考えているあなたの意識とはまったく別物です。よかれと「頭で」考えたことが、身体にはよくなかったことがあります。

 例えば、見た目の症状で善し悪しを判断されるかたがいます。単純に症状の有無でみれば、通常のシカのスプリントを入れると普通はまともに入れられません。身体から拒否をしますし、寝ている間に口から吐き出させます。このときの違和感は常識的でとても大切ですが、、、。「不快感」がヒントです。
 ところが、驚くべきことにぴったりとあってしまう?人がいるのです。おそらく装置で快楽を得られるのでしょう。そのかたは残念ながら大きな身体への偏位を起こしているのです。すなわちより身体へ歯を超してしまっている大きな依存を示していることを意味しています。入れていた方が、脳を騙しても最初は身体がよいのでしょう。しかし装置の依存は、統治している世界が、歯の支配から逸脱し始めていることに気がつきません。本当に合っているものが、装置である以上一番合っていないのです。合わせる所は何度も言いますが「歯」にあわせるのです、だから装置に合わせている以上最後まで辻褄があいません。

 オーリングの場合も、まったく考え方は似ています。オーリングの特徴は、突出した違和感のある特定部分を見つけ出せることです。検知した場所は、あなたがつねに異常と感じさせまいと身体や脳への負担を無意識に緩和させているのです。しかし無意識下では、邪魔なものであり違和感でしかないことに気がついているのです。よってお口になかでは、意識下と無意識下での支配領域で戦います。白と黒、1日に昼と夜があるようにです。「正しい治療」はここを意識しています。
 オーリングでいかにあわせようとしていても「悪いレベル」の平均化をしても意味がありません。低いレベルに合わせているだけです。このような場合、悪い人ほど症状は変わりません。変わるとするとそのままでは、後は悪く変わるだけです。

 周りを見渡しても、スタンダードにすべき歯がなければ、周りの調和にあわせざえ得ないのです。大きな修復があちらこちらあれば、支配は影響力のより強いものへ傾きます。拮抗した力のバランスが崩れたとき、歯の形であれば、歯が崩れます。そしてシカでは、意識下である「大切な」部分を触ります、これが大きく崩れる原因なのです。普通の治療でも同じことが言えます、主訴にあたる部分(気になる所)は、まともに対応しようともっとも最初に触っては行けない所なのです。大切な所があるから歯の症状を引き起こすのです。大切な所のない歯は、シカ的症状を出しません。では何がでるか?それはあなたが一番身を持ってわかっているでしょう。

 ですからシカ的に他を見ないで、主訴の「1本」だけ治すということが、実は一番難しいことだとわかってきます。やがて無意識に危険を察知して出てくる見た目の症状は、身体への負荷を最小限にしていることに気がついてくるのです。これが「危険を察知する」人が生き延びてきた昔からの能力なのです。

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