安定した記憶を保つためには、記憶を想起した後に「再固定」させる必要があり、この再固定過程と当初の長期記憶の固定過程との間にはいくつかの共通の特徴があることを示す証拠が蓄積されてきている。しかし、Lee et al.の論文では、海馬における記憶の固定と再固定では異なる細胞過程が関与していることが示された。
この研究で、文脈恐怖条件付け学習記憶を調べた。ラットを実験チャンバーに入れて、その足に電気ショックを与えると、ラットは直ちに実験チャンバーとショックを結びつけるように条件付けられる。その後、新たな実験を行って、同じラットを実験チャンバーに入れると、すくみ行動を見せるようになる。そして、これを定量化して学習状況の目安とすることが可能なのだ。恐怖条件付け学習は海馬に依存し、記憶の固定や再固定の研究では、恐怖条件付け学習が広く用いられてきている。恐怖条件付け学習記憶の固定と再固定における脳由来神経栄養因子(BDNF)と転写因子Zif268の役割を調べた。アンチセンス・オリゴデオキシヌクレオチドは、注入部位における特定のタンパク質の発現を阻害するように作用する。BDNFアンチセンス・オリゴデオキシヌクレオチドをラットの海馬に注入したところ、検査でラットは通常のすくみ行動を見せた。ラットが恐怖条件付け学習を行い、短期記憶に保存したことを示している。その24時間後に検査を行ったところ、記憶に障害が見られた。これは、BDNFアンチセンスが、恐怖経験が固定され長期記憶となる過程を阻害したことを示している。次にラットを実験チャンバーに入れ、ショックを与えない検査が行われたが、この場合にラットが見せたすくみ行動からは、ラットが条件付け訓練の後に生成された記憶を想起していることが明らかになった。この時点でタンパク質の合成を阻害すると、記憶の再固定が妨げられ、その後の検査でラットの示すすくみ行動の度合いが低下する。しかし、この検査の前にBDNFアンチセンスを海馬に注入しても記憶の再固定は妨げられなかった。恐怖体験記憶の当初における固定の場合とは異なり、再固定過程では海馬でBDNFが産生される必要がないからだ。これに対して、この検査の前にZif268のアンチセンス・オリゴデオキシヌクレオチドを海馬に注入したところ、記憶の再固定は阻害されたのだった。実は、巧妙な二重の解離状態があったのだ。記憶の固定に必要で、再固定に不必要なのがBDNFなのに対して、記憶の固定には不必要だが、再固定に必要なのがZif268だったというわけだ。今回の研究は、記憶の固定と再固定という2つの過程に、それぞれ異なる細胞メカニズムが関与していることを説得力をもって実証しており、両過程の解明を進める手がかりになると考えられる。
偏位して引き込まれて、顎はずれていく。偏位症状はもちろん身体へ影響はする。ずれる最初は歯であるのは間違いない、だから最終的な目的地をしっかり念頭において、治療にあたっていただきたいのです。
ある歯が原因でさまざま症状のあらわれている人が、オーリングで治せると思って来院されました。度重なるシカで数々の歯の治療でくたくたです。その上に不適切なブリッジの繰り返しや歯の上に覆うスプリントでかえって噛み合わせがたがたになっているのです。しかしいままでの自分が正しいとおもっている以上、まさしく通常では歯が立ちません。自分の間違ったイメージが立ちふさがっています。自分の想像力で展開しているのが、いまの現状を物語っています。
せっかくオーリングがよいと、聞いてきたのに残念です。そこかたは、歯を削ると「シカ」で削られたから今低いと思っている上に、また削ることは、顎にダメージを与えると思っているのです。自分で診断し、判断しているから残念ながらこれでは治りません。
オーリングで調整する時は、間違っても低くなるようには削りません、今の高さを落としてはいけないのです。さらに正しく削ると歯は「高く」なります。ぐいぐい押さえつけいたものを解放するからです。さらに付け加えると、歯、顎や身体へのダメージは低いことが原因ではありません。
すべての歯ぎしり、くいしばり、姿勢の変化はすべて調整とリンクするかのように「一致」してきます。
「高い所を削るのが調整ではありません。」
悪くなったからといって、すぐに既存の噛み合わせは変えてはいけません、長年培ってきた仲間だからどこまでもいっしょなのです。そして正解は今の自分のなかにあるのです。歯をオーリングで削ると、あなたの心の本当の「心」が見えてくるのです。自分の歯が悪いのでは、けっしてありません。本当に大事なものに気がつかなかった心の問題です。自己の「記憶のリメーク」ができるときは、過去の囚われを捨てたときなのです。
シカのスプリントは大事な噛んでいた過去の記憶をただの一瞬にして消滅させます。一種の記憶喪失状態を生み出すのです。そして悪いことに症状の対比、すなわち過去と現在の比較させることを覚えさせるのです。効くとか効かないとか言っているうちは治りません、これが治療とかけ離れた部分であり惑わされている以上一番意味がないことなのです。