オーリングで、自覚的に低いと思われる偏位側を削ることがある。
単なるKr.の理解不足による「一時しのぎ的」な症状の改善を目指す場合、上記ができない。つまり再構築する場合に、おいて絶対に邪魔な部分が存在し、それを除去しないと、自覚的に高くすることもできないわけである。一時的な高い低いに惑わされないことである。
さらにいい分として相手のかたの症状に固執し、振り回されていると、的確な診断を誤る理由になりがちである。KR.の言われるまま行なえば、当然結果は思わしくない。「噛み合わせ」に関して自己診断は、当てにならず不可能であるからだ。自分でこっちがあたる、あっちがあたるなどまったく当てにならないと言っておこう。そして、責任はDR.にかかる。よってけっして情にながされないことである。時に、症状がいくらあっても。一時休止があっても、すぐ再会し先に行なった計画通りに構築を選ぶべきである。相手の症状は治療を遅らせる「悪魔の声」である。けっして、その相手が対象ではなく、その奥に秘められたいわしめるものを読み取ることだ。
最後までの段取りは、まるでパズルのように組み合わせのようで、ちょっとでも順序が狂うと、また1本の歯の手順が違っても、まったく同じもの入れていっても変貌の仕方がさまざまに変わる。最終構築の目指している形が、微妙にかわる。とても繊細なものである。ここで、Kr.の症状は、あてにならない。なぜなら一度枠組みを解体し、組み立てるわけである。当然の反応だ。
絶妙に構築された噛み合わせを目指すわけである。賢明なかたは、すでにわかると思う。変えている所は、シカのホテツを正しい治療で治しているのだが、ホテツが変わっただけではないことを、ホテツ以外を変えているのです。
「ホテツを入れることだけが、目指すものではないこと」である。光の当てかた一つで、全体のイメージが変わるものである。