目で見たことや聞いたことなどの情報は、感覚器からのインパルス(電気信号)として脳に入ってきます。そして脳に入ったインパルスは、ニューロンからニューロンへシナプスを介して伝わっていきます。脳の複数のニューロンのネットワークの循環において、一定時間持続することが「短期記憶」となるわけです。インパルスの循環が持続している間に、ニューロンのネットワークの中のシナプスになんらかの構造や物質変化が生じるようになり、インパルスの循環が終わっても、このインパルスによる特定の記憶(情報)に対応した特定のパターンのニューロンのネットワークをを脳内に残すことになります。すなわち、これが「長期記憶」と呼ばれるものです。
また、新しいことを学ぶと、その際に新しいシナプスが脳の中に形成され、シナプスが形成されれば、それはある程度長期間にわたって保持されるので、これも長期記憶となります。さらに、長期記憶にともなって、樹状突起部にあシナプスのトゲのような部分の形が変化し、シナプスでの情報が通りやすくなり、それが長期間保たれるということもあります。すなわち、記憶の痕跡とは、ニューロン・ネットワーク中のシナプスの「可塑的変化」ということになります。
顎の位置を合わせようと、左右あわせれば今度の既存の歯同士が接触しない。
高さを変えていけば、それに伴い記憶が錯綜する、とても急激な変化に対応できそうもない。
左右に軸を振っても安定はしない。
中心の軸は変えないで軸を中心にして周辺を変えていく力を求める。
求心性の軸を中心に考えた咬合を構築すれば、いつの間にか左右差が均等になってくる。
そう最初がそうだったように。だからズレをさせる元をとればよい。骨は歪みを与えれば歪むし、解放すれば修復して戻る。歪みはそうやってとっていく。 残念なことにシカでは、歪みの上に歪みを追加していく、ときほどくとき、深層まで解析しなくてはいけなくなる位大変なことはない。
もちろん「噛ませない」治療は常識外の最悪な結果である。
最小限なのは、中心をずらさないように意識して周りが寄ってくるから早いのです。何度も言うように最初から中心の軸はまったく変わっていないのです。だから生活していられるのです。
だから間違って記憶を入れられてしまったものを、早く正しく修正するのです。毎日生活する日常行為の記憶が書き換えられてしまっているのです。歯が変われば脳も間違いなく「可塑的変化」していくのです。歯が潰れていれば、脳もそのようにです。