人類を滅亡に追いやる断片化した考え方
「本質世界」について、かなり大胆な仮説を試みた物理学者がいる。アインシュタインの弟子で、量子力学に多大の貢献をしたロンドン大学のデヴィッド・ボームである。
彼は断片化すれば事物の本質がわかるという考え方、つまり真実は部分に還元されるという、いわゆる「還元主義」に反対する立場をとった。そのかわり、「全体性」と「運動」が、ボームの考え方の基本となっている。
「断片化は、人類が実に長期間にわたって直面し続け、今日もなお避けがたい大半の問題の根源である」
と述べているように、人類の危機の根底にあるのは、あらゆる面における断片化が原因であるとした。たとえば人種問題などは、その端的な例であろう。戦争もそうだし、自然環境の破壊も、自然を断片化するために起こる。森を破壊すると浄化能力や保水能力が失われ、海が汚染され、河川が氾濫するのだ。森の破壊は森だけの問題ではないのである。しかし断片化するために、そうしたことがわからないのだ。
ボームによれば、単なる理論にすぎないものを「真実の姿」だと錯覚し、ひとつの固定的な見方をすることが断片化の原因であるという。
たとえば、あなたの横顔だけをカメラで写しただけで、「これがあなただ」というわけにはいかないだろう。横顔はあなたの断片にすぎない。あなたの横顔の写真は、「理論」であって、あなたの「真実の姿」ではない。もしも横顔の写真だけを実際のあなただと錯覚したら、あなたは自分自身を断片化させ、真実の姿を把握していないことになる。
真実の姿とは、常に「全体」である。だから、本当にあなたをとらえるには、あらゆる角度から写す必要がある。しかも、あなたは生きている。ならば写真では、あなたの真実をとらえることはできない。ビデオ・カメラを使い、「運動」している「全体」の姿を映す必要があるわけだ。このようにボームは、より真実に近いパラダイムには、全体性と運動の要素を盛り込むことが不可欠であると考えたようである。
リアルボール
偶然ボールがあたる?いいえ、きちんとシュミレーションが可能です。風力と落下速度、葉の抵抗係数などなどをさまざまに詳細にインプットすれば、いくらでも正確に計算ができるのです。でもこれは明在系であるのです。すべての葉を計算しつくすのは、やろうと思えば完璧に可能なのです。でもちょっと意味がないことです。
彼はまた、世界を明在系と暗在系という二重構造として捉えています。明在系は普通の感覚で捉えられる世界、暗在系は隠された次元の世界ということです。シカの場合でも、普通の感覚で捉えられる方法を体系論的にまとめあげ、これを教習の過程に利用し講師は学生に教育していきます。明在系ですから、すべてはそこには網羅されていません、全体を見せていなければ致命的な欠陥として次々に露呈するのです、誰でも臨床をしばらくしていれば、すぐ疑問を持ちだします。しばしば身体には、多種多様の存在でありまた例外だらけの存在であり、習ったことは一様に当てはまらない、そして役に立たないことが多いということです。むしろ臨床で実際に経験で身に付けたこととのほうがすばらしく、勉学で習ってきたこととはたいへん矛盾が多いことにすぐ気が付くはずです。
人間は大学が用意してくれたフローチャートのように統計や傾向や分類にはけっして乗らないものなのです。このことに気がついて一番困るのは、一元的に統括している上の管理者達です、ですからそこへ意見を申しても通るわけがりません。利害が一致しないからです。このような純粋な熱い意見は、自分達の安住した管理者の立場を脅かし危うくします。互いに経済関係を持つ我々もある意味被害者かもしれません、お仕着せの規制のなかでは、自由などありませんし、せっかくの解決の糸口を大きく遠ざけてしまうのです。「歯と顎は関係ない」という結論が(議論自体存在?していないが)医療としての大きな壁を作り、指導者の無策さに呆れる気持ちです。
このように過去あらゆるデータをスーパーコンピュターで統計や最新の気象衛星を駆使し診断しても天気予報が当らなくてある意味正解なのです。とても重要なことは、これら暗在系は取り扱いが非常に注意がいることなのです。しかしこれに気が付いて望みを託せば、必ずかなえられるといってよいでしょう。
このことがわかると、見た目よくても身体が悪い人がいる、逆に見た目悪くても全然元気である人がいるとうことに何ら疑問を持たなくなります。いまある姿はけっして偶然ではなく、なるようにしてなった必然なのです。いつも最初に来院してお話する時「お待ちしていました」と言うわけなのです。自分の見つけたように思いますが、来院はけっして偶然ではないということです。このことは不思議な力で吸い寄せられたとでも言っておきましょう。シカで誤ったインプットされた脳のハードディスクは、もうかなり断片化ししてしまっているから、これ以上最先端なことがちっとも入ってこない?ですか。