日本ではスタジアムの整備をはじめとする準備の遅れを心配する声が強い。「おやおや大丈夫か」との声が起こる。どうも心配性の日本人とは対照的なギリシャ人の楽天的な国民性が話題になりがちだ。大塚製薬が行った健康意識調査によると、自分の寿命の予想平均値はギリシャ人が79・6歳、日本人が74・3歳だったという。ちなみに実際の平均寿命は日本人の方が上回っている。また健康に自信を持つ人も、ギリシャ人が8割以上なのに対し日本人はわずか半数にとどまったここでハタと考えてしまう。自分は長生きしそうだと思いながら平均寿命の短い社会に暮らすのと、平均寿命の長い社会で自分は短命かもしれないと思いながら暮らすのと、いずれが幸せか。誤解のないようにいえばギリシャも世界有数の長寿国である。
アテネでオリンピックが開催されていますが、それに関連して。ギリシャというと医学の父ヒポクラテスが思い浮かびます。ヒポクラテスの父は世襲の医師であり、その父から医学を学びました。ヒポクラテス学派の医師達によって、古い迷信や魔術が否定され、現在の医学への道が切り開かれたと言われています。整形外科の領域にも彼の名を関したものがあります。肩関節脱臼の整復方法の一つにヒポクラテス法というものがあります。整形外科医の誰もが、一度は経験したことのある手技だと思います。
西洋医学の恩恵に預かり、平均寿命はやがて90歳を越えることでしょう。日本の医学水準は世界に誇れるすばらしいものです。しかし長生きの内容を深く考えてみれば、本当に長生きがすばらしいものなのでしょうか?その内容まで深く追求はされていないようです。
オリンピックの開催されているギリシャ人は、あなたの誇れるものは何ですかという質問を聞かれると口を揃えて「健康」とみな答えます、本当に健康に自信があるようです。
一方、日本では同等の質問での答えは、なんでしょうか?みなさん「医療施設」と答えるのです。長寿国日本のかたは、健康には自信がないようです。長寿と健康には相関関係がないようです。
今度は歯科治療はどうでしょう?
8020運動、自分の歯で生涯をすごすことが可能でしょうか?
残念ですが、現状の対症療法の修復を中心においているシカ世界ではまだまだ不可能なことです。例えば、
加齢を含めた変化に対応できる「時間軸」での治療を考えていません。
「若い時に入れたままの歯では、生涯は無理です」
尖ったままの形はやがて平になってくるからです。年齢とともにすべては変化する、その認識で治療を行うべきです。正しい治療では経年変化に耐えうるだけのノウハウを確実に克服しました。脳での正しい認識のもと、歯を着実に維持させることが可能なのです。いまから平均余命を念頭において逆算しておくからこそ、「最後の治療」が生かされるのです。
DNA構造から推測される人間の生命学的寿命は125余年もあります。シカのスプリントのように、先に身体を劣化させ歯をボロボロに老化させてしまう最先端?治療もあるようですが、、、。